御曹司の秘書さんのため息◆
***

*****

「めっずらしいな。
 武が、二日酔いなんて。」

「・・・申し訳ありません。」

飲みすぎた。
あれから、無性に飲みたくなって結構飲んだからな。

翌朝の仕事は少しつらい。


朝日が久しぶりに目に染みる。


「やっぱり歳には勝てないなぁ~」
昴が楽しげにからかってくる。



「・・・ふ。
 ほんとに、そうですね。
 もう、若くないのに無理して飲みすぎました。」

「ーーーー。
 ど・・どうした?武??」

昴がびっくりした顔で武を覗き込む。


「・・・?何か??」

「なんで、そんなに素直なんだ?
 いつもだったら、文句の一つや二つや・・・」


失礼な。

俺だって、テンションが上がらないときだってあるし、
実際、若いころはオールしても余裕だったのにな
なんて、思ってるから仕方ない。


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