御曹司の秘書さんのため息◆
まぁ、確かに俺もちょっと悪かったなぁと思って
謝ろうとしたさ。
何度目かの
電話をコールするけど
着信に出る様子はない。
謝る機会もないくらい 俺は怒らせたらしい。
気のない子を勧められて怒るのもわかるけどさ。
上司に向かって
無視はひどいんじゃない?
あー、まったくだ。
なんて良いながらも、ちょっと面白くなる。
いちいち、
突っかかってくるところが
アイツ面白いんだよなー。年上だけどそーゆーところが俺より子供っぽい。
なんて言ったら、
また怒るだろうな。
カルシウム不足だろうな。
上手い牛乳を取り寄せようかーー・・・
「?昴常務。 どうされました?」
「ん?いや、なんでもない。
三崎、さすがだな。
この、書類の提出が早いな。」
「恐れ入ります。それで、今日の外回りでーー」
仕方ない。
仕事をさっさと終わらせるか。
諦めたように、姿勢を正して机に向かった。