初恋ハニー


家に帰ってからもそわそわが止まらなかった。

佐々木くんはメールの内容も素っ気なく、絵文字も顔文字も絶対に使わない。
長文メールだって絶対に送ってこない。


だけど、
「気をつけて帰れよ。」
「明日、ヒマ?」

その一言一言が私にとっては宝物だった。


大抵、いつも無表情なので気持ちが読めない。

クールで照れやな佐々木くん。


だけど、そんな彼のミステリアスなところに苦戦しつつも、惹かれていく自分がいた。



佐々木くんと一緒にいる時間はいつだって新鮮で、いつだって幸せと喜びでみちていたから…



この幸せがいつまでも続くと思っていたんだ。


崩壊の始まりは一通のメール。

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