ama-oto
お茶を飲みながら、ふと昨日適当に買った雑誌が目に入った。ぼんやりとページをめくってみた。適当に活字を追いかける目的で買ったものは、やはり興味が持てなかった。どこか冷めた目で見て、自分では無理、違うな、と自分の心に意見を入れる余地がなかった。モテだの、愛されだの、本当は努力すべきなのだろうが、こまめな努力が苦手な自分を振り返り、自己嫌悪に陥るだけだった。ページを開けたままぼんやりしていたら、ふわっと石鹸のにおいがした。
「めずらしい。読むんだ、そういうのも。」
お風呂上りの清人が、私の背中越しにページをめくった。生返事をした私の頭に、清人がキスを落とした。
「髪の毛、乾かさないと、もしゃもしゃになっちゃうよ。」
「ん、そうだね。」
私から離れて乾かしに行くかと思った清人は、まっすぐ冷蔵庫に向かい、お茶を持って、ソファーに戻ってきた。飲み終わって空っぽになっていたコップにお茶を注いで、私の隣に座った。
「あ、ありがとう。」
お礼を言って清人の方を向くと、清人がそっと手を握ってきた。
「めずらしい。読むんだ、そういうのも。」
お風呂上りの清人が、私の背中越しにページをめくった。生返事をした私の頭に、清人がキスを落とした。
「髪の毛、乾かさないと、もしゃもしゃになっちゃうよ。」
「ん、そうだね。」
私から離れて乾かしに行くかと思った清人は、まっすぐ冷蔵庫に向かい、お茶を持って、ソファーに戻ってきた。飲み終わって空っぽになっていたコップにお茶を注いで、私の隣に座った。
「あ、ありがとう。」
お礼を言って清人の方を向くと、清人がそっと手を握ってきた。