ama-oto
10
なんだか今週はいつもの2割増し濃度の週だった気がする。水曜日の夜のことを思い出して、またぼおっとしてしまった。いかんいかん、と頭を振って、甘い記憶を追い払った。
朝食を終えて、身支度をしている最中に携帯がメールの着信を告げた。月曜日の夜に電話をくれた知香からだった。知香とは、今日の夜、飲みに行く約束をしていた。メールの内容は約束した時間より少し遅くなりそうということだった。こっちは学生なんだから、そんなに気を使わなくてもいいのに、きちんと連絡をしてくる知香に、心がゆるんだ。妙に気を張ることが多かったから、知香の気配りがうれしかった。
知香とは高校時代からの付き合いだ。たまたま同じ大学に進学することになり、お互い近所にアパートを借りた。学生時代はお互いの家に泊まったり、時々飲みに行ったりしていた。卒業後、知香は地元に帰らずこっちで就職した。引っ越しもしていないので、たまたまばったり会ってもおかしくなかったのだが、4月以降一度も会っていなかった。だから、2か月ぶりに一緒に飲むということが、なんだかとてもうれしかった。
アパートを出ると、梅雨入り初日らしく、今にも雨が降り出しそうな曇り空だった。駅に向かう道の途中で、雨が降り出した。
朝食を終えて、身支度をしている最中に携帯がメールの着信を告げた。月曜日の夜に電話をくれた知香からだった。知香とは、今日の夜、飲みに行く約束をしていた。メールの内容は約束した時間より少し遅くなりそうということだった。こっちは学生なんだから、そんなに気を使わなくてもいいのに、きちんと連絡をしてくる知香に、心がゆるんだ。妙に気を張ることが多かったから、知香の気配りがうれしかった。
知香とは高校時代からの付き合いだ。たまたま同じ大学に進学することになり、お互い近所にアパートを借りた。学生時代はお互いの家に泊まったり、時々飲みに行ったりしていた。卒業後、知香は地元に帰らずこっちで就職した。引っ越しもしていないので、たまたまばったり会ってもおかしくなかったのだが、4月以降一度も会っていなかった。だから、2か月ぶりに一緒に飲むということが、なんだかとてもうれしかった。
アパートを出ると、梅雨入り初日らしく、今にも雨が降り出しそうな曇り空だった。駅に向かう道の途中で、雨が降り出した。