*嘘月とオオカミ先輩*



「だって苺が食べたかったんだもん。それに、あたしが甘い物嫌いって知ってるでしょ?」

「な……」



なんだそりゃ。


どういう理論だよ。


だったら頼むなって話だろ。たかだか苺1個のためだけに。


誰が金を払うと思ってんだ。



そんなオレの気持ちなんてお構いなしに、彼女は苺を頬張りながら自分の話を続ける。



ふと、その耳に光るピアスに目がとまった。
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