*嘘月とオオカミ先輩*
-過去-5月 信じると決めた日
「別れりゃいーじゃん」
彼女の家からその足で地元の男友達の家に来たオレは、まるっきり邪魔者扱いされていた。
「てか、よく続いてるよなーホント」
パソコンのオンラインゲームに興じながら片手間にオレの話を聞いてるのは、中学時代からの友人、琥太郎(こたろう)。
「俺だったら無理だな。まぁ惜しい気持ちも分かるけどね。水野ちゃん可愛いし」
でも俺の趣味じゃないけど、と言ってから、琥太郎はパソコンの画面に毒づく。
「うぉ、やべぇ、こいつ超つぇぇ」