*嘘月とオオカミ先輩*
人のぬくもり。
直に感じるのはいつぶりだろう。
触れた肌の温かさがこんなにも心地いいものなんだと、初めて知った少年のように。
貪欲に、
オレは月島を求めた。
滑らかな肌に口付けをして、柔らかな髪に顔をうずめて、お互いの温度を溶かす。
心地良くて。
目の前のぬくもりに溺れ、すべてを忘れた。
付き合ってる彼女のことなんか、考えもしなかった。
月島に対しての、罪悪感すらも――
メニュー