*嘘月とオオカミ先輩*
あたしは一昨日からコウキと付き合ってる。
と、いうことになってる。
まっとうな恋愛というのを教わるべく、お試し体験的な。
まぁ一種の擬似恋愛みたいなものかもしれない。
「あーごめん、今日サークルだ」
今日が何曜日かを思い出して首を振ると、コウキは渋面を作った。
「……サークルまだ行ってんの? 先輩いるんだろ? 気まずくないわけ?」
そんな言葉に、心臓は正直に反応する。
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