*嘘月とオオカミ先輩*


先輩の態度に勘のいいコウキはピンときたようで、



「あ……あぁー、もしかして……『先輩』スか」



ピクリと反応するサクヤ先輩を見据えて、あたしの頭に手をのせた。



「どうもすいません、こいつが色々世話になったみたいで――」



コウキの挑発的な言葉に、先輩が眉をひそめる。

それを見て、さらにあたしを引き寄せる隣の友人。



「あ、俺達付き合ってるんです。3日前から」



コウキの言葉に、先輩の目が一瞬大きく見開かれた気がした。

< 184 / 382 >

この作品をシェア

pagetop