*嘘月とオオカミ先輩*
溶け合う想いの果てに
不安な気持ちと裏腹に、サークルではサクヤ先輩を必要以上に避けてしまう。
先輩を目で追ってるくせに、目が合うと慌てて逸らした。
目と目の会話をナナミさんに気付かれないように。
片思いの気持ちは痛いほどに分かる。
きっとナナミさんはサクヤ先輩のことをすごく見てるはずだ。
だからこそ、あたしとサクヤ先輩の関係にサークルの誰よりも感付く可能性が高い。
そう考えて、サクヤ先輩にサークルでは話しかけないように約束してもらった。