*嘘月とオオカミ先輩*






いつもの居酒屋での打ち上げが終わると、誰ともなく駅に向かって歩き始める。
 
二次会に行くメンバーもいれば、一人でさっさと帰っていく人もいる。
 
いつもは仲間と一緒に電車に乗って、地元の駅でサクヤ先輩と降りるのが常だった。
 


でも今日は、駅に行くメンバーの中にサクヤ先輩の姿が見あたらない。


 
なんとなく胸が騒いで、あたしは何気ないフリを装い辺りを見回した。
 

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