*嘘月とオオカミ先輩*



「あーやばい。鶏肉が食いたい鶏肉!」



みんなと別れた後、いつものように通りをサクヤ先輩と2人で歩いた。



「焼き鳥屋さん行きますか? 近くにありましたよね」



時刻は22時半。


まだ開いてるとは思うけど、ラストオーダーは終わってるかもしれない。

微妙に酔っている先輩を置いて、小走りに角を曲がった。



「あ、良かった。まだやってるみたいですよ」



振り向くと、サクヤ先輩は何故か少し唇を突き出して膨れているように見えた。

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