*嘘月とオオカミ先輩*



 

6畳1間のアパートにはいつも香水の匂いが漂ってる。

 

先輩が好んでつける少し硬質な感じのする匂い。
 
最初は少し苦手だったのに、いつの間にかこの匂いがないと落ち着かなくなってる。

 

心地いい、先輩の匂いと体温。
 



部屋の3分の1を占めるようなベッドにサクヤ先輩が横になる。

あたしはその上にまたがって、愛しい顔を見下ろした。



「どうしたのハルカちゃん……今日すご…っ」 
 


自分から先輩の唇を塞ぎ、むき出しの引き締まった胸に手を置いて、自らの熱を舌で伝える。


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