*嘘月とオオカミ先輩*



深いキスを繰り返し、熱い呼吸で喉を湿らせた。



「はぁ…ハルカ、好きだよ…」
 


キスの合間に零れる言葉が、あたしの胸を締め付ける。


 
愛されてるってわかってるのに、
 

なんで恐くなるの?
 

どうして不安になるの?

 

その理由が、今日ようやく分かった。





あたしはいま、









 
奪う側から、

 

奪われる側になったんだ







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