*嘘月とオオカミ先輩*
嫉妬とオオカミ先輩
サークル後の打ち上げはいつもと同じ居酒屋が使われた。
いつも賑やかな飲みの席なのに、今日は誰も口を開こうとしない。
あたしの頭の中はどこまで行っても真っ白だった。
テニス中でさえ汗をかかなかったというのに、今は全身が汗ばむほどに緊張してる。
氷のように固まった体で正座をしたまま、身動き1つできなかった。
隣には飄々とした様子でビールを口に運んでいるサクヤ先輩。
そして、あたしたちに食い入るような視線をよこしているサークルの皆様方。