*嘘月とオオカミ先輩*
「ま、まじか!」
「なんだよ、なんで早くいわねーんだよ!」
「つか、どこをどうやってそこがくっ付いたわけ? モトカノいたんじゃねーの?」
3年の先輩方が一斉に視線をよこして、あたしは思わず身を縮めた。
針のむしろという言葉がぴったりなこの状況。
ナナミさんの方なんて一度も見ることができない。
どうしよう、どうしよう。
自分ではどうすることもできないのに、頭の中ではそんな言葉ばかり繰り返している。
膝に置いた手も震えている。
と、