*嘘月とオオカミ先輩*



「鶏皮うめー」



運ばれてきた串焼を頬張って先輩が嬉しそうに笑う。

それを見ながら、後悔と罪悪感に潰されそうな心を押し隠した。




――ズルズル続けちゃうのはやっぱハルカにも問題あると思うけどね――




不意に甦ってきたのはエリの言葉だった。


本当にその通りだと思う。




あたしは自分の幸せのために、嘘をついて周りを傷付けてる……。


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