*嘘月とオオカミ先輩*
「どうだった? ツッキー」
ベッドにうつぶせに寝ながら顔だけをこちらに向ける先輩。
「……そういうの、聞きますか普通?」
「聞くよー。男は気になるもんなんだよそういうの。で、どうだった? 良かった?」
シャワーを浴びてバスローブに包まった身体に、子供のようにしがみついてくる。
「……ま、まぁ、いいんじゃないですか」
先輩としか経験がないんだから、いいか悪いかなんて分からないよ。
目を逸らして答えると、先輩は後ろから抱きついてきた。
「すげー上から目線」
あははと笑うその低い声に、胸の奥がきゅんきゅん締まって困る。