*ミーくんの好きなひと*
 



俺の――
 

モトカノ?
 

大事な人?
 


狼狽してたとこを見ると、過去の恋として消化できてないのかも。 
 


今でも好きなのかな?
 
忘れられない存在なのかな?
 

心臓が軋む。
 

私よりも……好きなの?
 


不安がどっと押し寄せて、居ても立ってもいられなくなる。


「……萌?」
 

まだ湿り気の残る腰にしがみつくと、ミーくんの体温を直に感じた。
 

いやだ。
 
このぬくもりは、私のものだ。



「ミーくん」

「……なに」
 

どんな表情をしているのか確認できないまま、剥き出しの肌に顔を埋めた。

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