Extreme city
だがそれよりも早くに。

「見たくねぇよ」

不動の右手が、雨久の迷彩キャップを被った頭を鷲摑みにした。

まだ雨久は不動の頚動脈に噛み付いたまま。

それでもお構いなしに。

「俺ぁてめぇの頭が柘榴みてぇに弾ける方が見てぇよ」

尋常ならざる握力で雨久の頭を万力の如く締め上げる。

「っっ…っ…っっ…」

雨久の頬に浮き上がる血管。

ボサボサ前髪で隠れた目も、恐らくは血走っているであろう。

まだ成長途中の14歳の柔な頭蓋骨など、不動の握力があれば楽に砕ける。

だが。

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