Extreme city
両腕をダラリと下げ、胴をがら空きにする羅刹。

心臓でもどてっ腹でも、打って来いと言わんばかり。

当然胴には、重要な内臓や器官が集中している。

深手を負えば致命傷に至る。

それでも誘い込むように、防御を捨てる羅刹。

罠なのは分かっている。

だが、フェンリルは怯まない。

本能のままに、プライドのままに。

何よりスピードには自信がある。

例え罠だとしても、自慢の高速の一撃で罠ごと斬り裂いてやるまで。

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