Extreme city
罵られ、忌み嫌われ…。

自分で告げた言葉が、己の過去と重なる。

らしくもなく、意識をどこか別の場所に置いてしまい。

「試合中ですよ」

「!」

十六夜は接近してきたマリアの声にハッとする。

至近距離まで近づいてきたマリアが、人の体温を感じさせない手で十六夜の腕を摑む。

…血の気の失せた冷たい手。

なのにその握力は人間離れしている。

とても振り解けない!

そんな握力で十六夜を捕まえたまま。

「投げます」

マリアは無造作に十六夜を放り投げた!

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