私の王子様は…
「水野優里か?」
え?
「うん…そうだよ?何で名前
しってるの?」
やだ…
早くここから逃げたい
だけど体がここにいろと
いってるように動かない
「俺だよ俺…
山本 恵斗だよ?まさか忘れちゃった?」
体のすべてが停止した…
あの…“山本恵斗”?
あの…大好きだった“山本恵斗”?
「まっ…今は“山本”じゃなくて“神埼”
だけどな…」
「本当に…恵斗くん?」
「ああ…
『必ずまた会えるから』って言った
正真正銘の山本恵斗」
本物だ…
私はなぜか
教室を飛び出した…
恵斗くんだ…
恵斗くんだ…
あの…恵斗くん…