私の王子様は…




「水野優里か?」

え?

「うん…そうだよ?何で名前
しってるの?」

やだ…
早くここから逃げたい

だけど体がここにいろと
いってるように動かない

「俺だよ俺…

山本 恵斗だよ?まさか忘れちゃった?」

体のすべてが停止した…

あの…“山本恵斗”?
あの…大好きだった“山本恵斗”?

「まっ…今は“山本”じゃなくて“神埼”
だけどな…」


「本当に…恵斗くん?」


「ああ…
『必ずまた会えるから』って言った
正真正銘の山本恵斗」

本物だ…

私はなぜか
教室を飛び出した…

恵斗くんだ…
恵斗くんだ…
あの…恵斗くん…



< 14 / 92 >

この作品をシェア

pagetop