私の王子様は…
「あれ?もう出てたの?」
「うん!行こ?」
「あれ?やけに素直だね
さっきまでやだやだ言ってたのに…」
「気が変わったの!!ほら!早く行くよ!」
「うん…?」
神埼くんは頭に?マークを
浮かべてる
ちょっと可愛い…
「ぐあ~上ったぁ~」
「これのどこがキツいんだよ…」
「あんたはハァ…部活ゼェ…やってるからでしょ!?」
「はいはい…そろそろ始まんじゃね?」
『これから第五十六回花火大会
を開始します』
「大正解♪」
「下らなっ」
「あっ!!」
ヒュ~
ドォン
「キレ~イ!!」
「水野…」
「ん?」
「やるよ…これ…」
「あ…」
貰った物はさっき私が
可愛いと言ったぬいぐるみ
「可愛い…
ありがとう」
私は神埼くんに微笑みかけた
「///」
あ~あ照れちゃって
「顔真っ赤~」
「うっせぇ!!」
「そう言えば前にも
こんなことあったね…」
「え…」
私は花火を見ながら話を続けた
「覚えてないか…
私は…恵斗くんとの思い出の
一つ一つ昨日のことのように覚えてるよ」
「俺のこと…“山本恵斗”のこと
好きだったのか?」
「………うん…大好きだった」
「っ!!水野!!俺はっ!!」
「ん~?」
「っ…なんでも…ねぇ…」
私達はただ無言で綺麗な花火を
眺めてた…