私の王子様は…

告白

涙が止まらない…

はぁ…これじゃ家に帰れないな…

「優里？」

あっ…この声は…

「悠祐くん…」

「どうしたの!?そんなに泣いて…」

悠祐くんは部活の途中だったみたい
服が砂で凄く汚れてた

「ゥ…ﾋｯｸ…悠祐…くんっ…」

「ん？ゆっくりでいいよ…
話聞かせて？」

「うんっ…わ…私…
ﾋｯｸ…神埼くんが好きなの…っ」

「………………うん」

「だけど…神埼くんには好きな人がいて
…今その神埼くんが好きな人が…
神埼くんに告白してたの…」

「………は？
今アイツに好きな人がいるって言った？」

「……うん…」

「はぁ…何やってんだアイツ…」

悠祐くんはぼそっと言った

「いいか？今から俺が言うこと
よく聞けよ」

「？…うん…」

「自分の気持ちを恵斗にしっかり
伝えろ…」

「え？」

「絶対な…」

「でっでも神埼くんは月村さんが…」

「いいから!!
もし…もしフラれたら俺が慰めてやる…」

ふわりと優しく笑って言った

「…………わかった…
私自分の気持ちを伝えるよ!!」

「おう!!」

「フラれたら絶対慰めてね？」

「ぷっ…大丈夫!!優里はフラれない
俺が保証する」

「あはは(笑)何それ」

「優里…」

「ん？」

「頑張れ…」

「……うん！」

悠祐くんはいつだって私を
笑顔にさせてくれて
悠祐くんはいつだって…優しいんだ…


私は悠祐くんに「行ってきます」
と満面の笑みでいい
大好きな神埼くんの元へ向かった