私の王子様は…
「ほら!
ぼーっとしてないで教室行くよっ」
「あっ!
待って~」
私は急いで美咲を追いかけた
「「「キャーーー」」」
女子達の黄色い声が響いた
「うっるさ!!
ここ昇降口って自覚あんの!?」
美咲は少し苛ついた口調で言った
「確かにちょっと邪魔だね…」
これじゃ靴おけないや…
「わっ!!」
後ろから凄いスピードで走ってきた
女の子が私にぶつかってきた
その子もまた黄色い声を上げて
その集団に入っていった
「いてて…」
「ちょっと!?大丈夫?」
「うん!!全然へーき!」
「わっ!ひざ擦りむいてるよ!
平気?」
美咲の声ではない
低い声が私の頭の上から降ってきた