朝の旋律、CHOCOLATE ~Whole Lotta Love~


ベルトの交換を、そばで見ていた。

この中で、これをやったことの無いのは私だけ。

通常の作業の数十倍も機械油にまみれて、肌が荒れるだろう、と気遣われている。


私にしたら、洗えば落ちる汚れなんて、なんてことはないし、むしろ自分の使う機械のメンテナンスすら出来ないなんて、本当はイヤなんだ。



「まもちゃん、やらせて?」

「蜜ちゃん、ちょっと回してみて」



…………どいつもこいつも、私の話は無視かよ!


「なんでやらせてくんないんですか!」

「低速で回してね」


…聞いてんのか!まもる!!



「嬢ちゃん、低速」

「……わかってます!」



このジジイ共…
覚えてやがれ!

絶対次は私がひとりでやってやるんだから!




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