朝の旋律、CHOCOLATE ~Whole Lotta Love~


退廃的な私の目に、遼は理解は出来ずとも、私が喜んではいないことを感じたと思う。


幾度も。
ごめんね、蜜、と。


呼ばないでって言ったのに。

謝るくらいなら、好きだなんて言わなきゃいい。

今更、どうにもなりゃしない。



私は。
寂しさに流された?

哲がいないだけで?



もしかしたら。
こんな事、言えないけど。

哲が、雪音ちゃんに笑いかけて名を呼ぶだろう事に、傷ついてる?



私、哲に恋してるの?

私の「だいすき」は、そんなに生々しいものだったの?



今、遼が私を求めるように?




ああ、哲、ごめんね。
私、そばにいちゃいけないね。




< 156 / 354 >

この作品をシェア

pagetop