朝の旋律、CHOCOLATE ~Whole Lotta Love~
仕方ない…行く…か…。
ニヤニヤする婿様の思惑はイマイチ解らないけれど、きっと哲が心配で、私の元気がない、と思ったんだと思う。
まあ、間違いでもない。
…気がする。
ちょっと腹立たしいけれど。
持たされたピンクな肌色の入った紙袋は、緑色のガムテープでグルグル巻きにしてきた。
こんなもん、病院に居るときに必要か?
必要なのか?
だいたい、どっか痛いときに、そんな気になるか?
…そんな気ってどんな気だ!!
私はひとりで色々と。
めまぐるしく考えては、もういい、と疲れて投げ出す癖がある。
今も、妙な存在感を滲ませる、緑色のガムテープで巻かれたそれと、昨夜の遼の目とが重なって。
一瞬、吐きたいような。
そんな気分に、襲われた。
…だから。