朝の旋律、CHOCOLATE ~Whole Lotta Love~
窓の。
閉めたカーテンからは、ずいぶんと暗くなった空が見える。
まだ終業時刻にすらなってないのに。
私は座っていたベッドに、もそもそと這い上がった。
すごい、罪悪感。
私の使うシーツよりも、幾分柔らかい手触り。
哲のいない、哲の居場所。
「…哲の匂いがする」
…やーべぇ。
私、変態街道まっしぐらだ。
そんなことを思いながら、うつ伏せに、寝そべってみた。
ますます、自分の痛々しさを冷静に感じるけれど、まあ…なんというか…
腹立たしいほどに。
ほっとした。
じんわりと湧き上がる、安堵感みたいなものを、押し込めなきゃいけない。
雪音ちゃんと付き合いだしたら、こんな変態、野放しにしておけない。
いつの間にか、うとうとと。
哲、早く帰って来ないかなあ、なんて。
夢うつつな思考が、やたら素直な事に驚きつつ。
哲の掛け布団を、引っ張った。