朝の旋律、CHOCOLATE ~Whole Lotta Love~
来い、と。
一言、メールが来た。
私はMっ気でもあるのか、命令口調に弱い感がある。
や、誰にでも弱いわけではない。
哲と…真ちゃんと…団長くらいかな。
この前、命令口調で酔っ払いに絡まれた時には、心底不快で。
ネクタイでガードレールに縛り付けてやったくらいだ。
ずいぶん悪態を吐いていたけど、翌朝にはいなかったから、きっと誰かが助けたんだろう。
「…靴下履かせてあげないと」
酔っ払いの思い出はどうでも良かったね。
私は一通り、哲のメールを見返して、お腹すいたのかぁ、うちに何があったっけ?
なんとなく、ウキウキと。
何が食べたいかなぁ、なんて。
無意識に“外食”でも“買って帰る”でもなく“作って一緒に食べる”気満々な、自分の図々しさに気がついて、少しだけ。
落ち込んだ。