朝の旋律、CHOCOLATE ~Whole Lotta Love~


「蜜、コレ終わったら少し休もう」

どうせ残業になるんだ。
真也にはメールしとくから。



「なんて?」

「………」

「なんてメールするの?」

「……………」


…。
なんで黙る?



「メールするなら…何食べたいか……訊いて欲しい、かなー…なんて」


ちょっと不安になって、上目遣いに見やれば、哲は。

ふいっと、そっぽを向いた。



「……………」


いつもならここで、なんで無視すんのッ!って体当たりするところだけど。



どうも………。
いや……うん……。

……緊張、しちゃう。



哲の匂いに、私がとても安心するのは、わかった。


だけどここ3日。
なんだか、じゃれつけない。


哲は何も変わらずに居てくれるのに、私が駄目なんだ。



もし哲が。

…遼みたいに………。
って思うと。



駄目。
そんなの、怖すぎる。

哲とは、ずっと一緒にいたいもん。


私の分の哲は、無くしたくない…って、思ったんだもん。



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