朝の旋律、CHOCOLATE ~Whole Lotta Love~
「……あの…」
「はい」
哲は面白そうに、私を見下ろす。
上半身の筋肉と、紫の蝶とが、昨夜の記憶をまざまざと思い出させて、眩暈がするほどに、恥ずかしい。
「私……恥ずかしいね?」
「……それもよし」
それもよし!?
意味が解らない……意味が解らないよ!!
半身を起こした哲が、やっぱ寒ぃな、と再び布団に潜り込んだ。
固まったままの私を抱えるように、足を絡めて。
「もう一回、するんだろ?」
「……し…しないッ!!」
「なんで」
なんで!?
なんでって!?
だって哲の……
哲、の……………………
「…何が…付いてるの?」
指に触れたあの粒。
あれは金属だった気がする。
あれのせいで、刺激が強かったんだと思う。
「ああ…………ダイドー」
「ダイドー?」
なに、それ?