朝の旋律、CHOCOLATE ~Whole Lotta Love~


「俺ね、蜜」


スタジオに入った、遼と私と、団長。

自販機で買って貰ったミルクティを飲みながら、なんだかすごく久しぶりな気がする遼を、眺めていた。



「……………いや…うん、ごめん、ね?」

…酷いこと、した。
謝って、ちゃんと話をしたかったんだ。


口ごもるように、小さく言う遼の声は、聞こえなくはなかった。

絶対に怖いと思って警戒していた遼との距離も、団長のおかげか、思っていたよりは、緊張しなかった。




「高崎、男でしょう。あけすけなくハッキリ喋りなさい」


いや団長、聞こえるから…大丈……

言いかけた私の耳に、遼が意を決したように、息を吸い込むのが聞こえた。





「こ…子供が出来てもいいと思っ……むしろ…そしたら蜜は…俺を選ぶと思っ…て!! 中に出しまし…た!!」



……………あ…


あけすけ…無さ過ぎだーーッ!!






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