朝の旋律、CHOCOLATE ~Whole Lotta Love~



蜜の書いてる、携帯小説がさ。



私の部屋の、私のベッドの中で。

携帯片手に、Led Zeppelinを聴きながら、ふにゃふにゃと文字を打っていた私は、一気に覚醒した。




「な…っ…なんで知っ…」


「そりゃ…蜜、いつも携帯開けっ放しで寝てるし」

「……よっ…読んだ!?」

「…………………」



いやああああっ!
無視していい箇所じゃないよ!?



「それの俺、どこまでやるのか知らないけど……」





…完結したら、結婚したいな。





「…………………はっ!?」


「……もう一度言う?」




い…いや!いやいやいやいや!




「…け………?」

「結婚」

「けっ…!?」

「結婚だってば」

「…けっ…」


「……結婚しろって言ってんだ馬鹿」




哲の手が、私の携帯を取り上げる。

打ち込んだばかりの、ライブシーンを、ためらいなく読む哲に、眩暈がした。




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