朝の旋律、CHOCOLATE ~Whole Lotta Love~
「真也、しまえ」
「そっ…そうだそうだ!そんな痛そうなの見せるな!」
「おっ、お前が見るって言ったんだろーっ!?」
言ったけど!
だって引っ張るとか怖すぎる!
眉にピアスはいいのか、とか、唇にピアスはいいのか、とか。
差別だ、と。
ぶつぶつ言う真ちゃんは、鼻にも開いてんじゃん、左側。
私、知ってるよ。
軟骨にピアスホール開けるのがどんだけ痛いか。
哲は軟骨には開けてない。
真ちゃんは痛いところばっかりじゃないか。
「…変態」
哲の腿に両手を置いたまま、真ちゃんがシャツのボタンを留めるのを、見るともなく睨みつけた。
「……まさか褒められるとは」
「褒めてないでしょー!?」
「最高の褒め言葉だね!」
…うわああああん!
ちょっと哲!
哲の友達、めちゃくちゃ腹立つんだけど!