朝の旋律、CHOCOLATE ~Whole Lotta Love~
「…謝ったほうがいいかな」
手伝いを断られたから、持たなかったにしろ、こんなに重いなんて。
「……可哀想だろ」
「可哀想…?」
重かったから?
あ、でも、こういう時はありがとうですよ、って髭団長が!
「哲」
「…なに」
「重たいの、運んでくれてありがとう」
笑顔笑顔。
笑顔がポイントです、って髭団長が!
「………いいえ~…」
…そんなあからさまに……呆れた顔しなくたっていいじゃないか…。
団長…哲に笑顔はいらなかったみたいです。
「つか、この大量の椎茸、なに?」
リンゴの上に乗っていた、椎茸の袋をつまみ上げて、哲は言う。
あるだけの椎茸を買っちゃってから、いくらなんでも多すぎた、と。
ちょっと途方にくれたのは、内緒だ。