年上の彼女【短編】
状況を飲み込めずにポカンとしているあやとニヤニヤしている母親たちの間に挟まれ、俺の顔はみるみるうちに青ざめていく。



何しに来たんだよ!!


俺の片思い期間を知っている二人が今あやに口を開こうとしている。



…作戦のこと言うなよ?



信用できねぇι




「二人ともどうしてここに?優ちゃんママは今日いないって…」



訊くな、あや!!



「あら、そんなこと言ったかしら~?」



ナイスごまかし!!


でも、いつボロが出るか分からない状況に、掌の冷や汗はハンパない。




「どうしたもこうしたも、二人の楽しそうな声がするから様子見に来たのよ♪」



おいι



「えっ、声っっ!?//」



冗談に決まってんじゃん…


あやは素直だから真に受けてる。




「この様子じゃ上手くいったみたいね~♪」



まだバレてない?


片思い応援してもらってたのも、あやを彼女にするための作成会議開いてたのも、今日二人きりにしてもらったのだって俺らの秘密だよな?


だよな!!


それ以上口を開くな…




「優、ママ達に感謝しなさいよ!」



言いやがった…



「…優ちゃん?」



感謝って何?って顔しながら、あやは俺の顔を覗き込む。



顔から火が出そうなくらい恥ずかしい!!

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