甘いアイツのお気に入り





「あ、は、はい。あの、あたし中学生のときに笹木くんに助けてもらって…」



緊張しながら話をする




「え?俺に?」




「学校に行くときに自転車が壊れちゃって…」




あれは忘れもしない、出来事。




『よかったら、乗ってく?』



今にも泣きそうだったあたしを、通りかかった笹木くんが助けてくれたんだ




まるで、白馬に乗った王子様みたいに。




「あぁ!あのときの」



ポンッと手をたたく笹木くん




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