甘いアイツのお気に入り





何度会いに行ったって、話しかけたって
目だって合わせてくれなくて。




最初は一回一回傷ついて涙を流してたのに
気づけばそのことにも慣れて、
普通のことになっていた。




慣れって、怖いって思った。



あの頃のあたしは、
こんなことになるなんて考えてなかった。



ずっと翔早くんがあたしに
会いに来てくれるものだと思ってたの。



でもそんな考え、甘かったんだね。


翔早くんはあたしのことなんて
もうなんとも思ってなかったんだね。


< 308 / 417 >

この作品をシェア

pagetop