甘いアイツのお気に入り
「翔早くん…!」
保健室の扉を勢いよくあけると、
翔早くんが背もたれを上げたベッドに
横になっていた。
……周りにはたくさんの女の子達。
一気に鋭い視線があたしに集まる。
「え、莉子ちゃん?」
あたしの姿を捉えた瞬間、
翔早くんは目を丸くした。
それよりなによりあたしを呼んでくれたことが、とても嬉しかった。
「えーなにまだ彼女気取り?」
「こんなとこまで押しかけるなんて、ストーカーだよねー」