甘いアイツのお気に入り




「なーに見てんの?」




舞い落ちる雪に見とれていたあたしは、一瞬で甘い香りに包まれた




―――この香り





「…っ、翔早くん?」




「莉子ちゃん待った?」





マフラーに顔をうずめてる翔早くんがあたしに微笑んだ





「…ううん、待ってない…」




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