【完】俺が消えてしまう前に
「あ・・・愛希!樹!」
「本当に、本当にお前たちなんだな・・・!?」
俺達の体は光り輝いている。
幻想的な光だ。
信じられないけど、
どうやら今父さんと母さんにも
俺と愛希の姿が見えるらしい。
桃子は微笑んだ。
きっとあいつが何かしたんだろう。
何か言ってたし。
「愛希・・・!」
母さんが小さな愛希を抱きしめた。
・・・触れる事もできる。
幽霊の俺達が、
生きている人に。
「まま・・・ままぁ!」
愛希も嬉しそうだ。
久しぶりの母さんのぬくもりだもんな。