【完】俺が消えてしまう前に
最終章
・除霊
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桃子の家。
相変わらず大きすぎて、ちゃんと桃子に着いて行かないと迷いそうになる。
「客室用意するけど、泊まってくの?」
「い、いや泊まる事はするかもだけど客室って・・・。っつーか俺幽霊だよ?」
「分かってるわ。幽霊用の客室くらいあるわよ」
「ああ・・・そういや代々幽霊を清めるとか母親がそういう関係ならそんな部屋の1つはあるよな」
「ええ。それになっちゃんみたいに無防備に自分の部屋に泊まらせたりしないわ」
「・・・ごもっとも」
玄関の扉を開け、
そこにある靴を見た。
今まで桃子の家に来た時には見た事もないような豪華な靴がある。
「帰って来たのね。休みでも取れたのかしら」
「誰」
「私の母親よ」
ってことは俺の姿は見えるって事か。
・・・嬉しいようななんか怖いような。
「おかえんなさーい」
少し緊張しながら家に上がった俺は拍子抜けした。
「おっ男子高校生くらいの幽霊さんじゃん。やっほー」
容姿は桃子に似ているのに
中身は全く似ていない事が分かる。
この人が霊媒師の母親だろう。