【完】俺が消えてしまう前に
第2章
・いじめ問題
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「よーしじゃあ愛希ちゃんの家の近所の人に聞きまくるぞー!」
気合いを入れて制服のカッターシャツを腕まくりする七海。
・・・あれから1週間で七海は病院を退院した。
前以上に運動に対しては厳しく「するな!」と医者に警告されたらしい。
「てか、今日平日なんだけど」
「分かってるよー?」
「・・・学校サボるのか?」
「こっちの方が大事だし」
無理に行けとも言えないし。
だからと言って学校を休まれて卒業できません!とかなっても嫌だし。
「なっちゃん・・・めっ!」
「え!?」
そんな中
愛希がものすごい剣幕で七海を怒った。
「がっこう行こうなっちゃん」
「で、でも」
「あきもなっちゃんのがっこう行きたい!」
「・・・愛希ちゃん」
「それに、あきの分もいっぱいいっぱいおともだちつくろう?」
俺はこの時悟った。
きっと愛希は自分が死んだと分かったんだ。
いつ、どうしてなのかは分からない。
「あ、愛希ちゃん?」
「あきのおともだちの人数もたくさんこえようよ!」