【完】俺が消えてしまう前に
「あっ!水島さん!貴女制服かえなきゃ駄目よ!・・・ごめんなさい。私とした事が気付かなかったなんて・・・」
「い、いいよ!大丈夫」
「樹さんもいるのよ?いいわけないじゃない」
微笑ましく見ていた俺を七海がじっと見つめる。
そして顔がどんどん赤くなっていくと同時に、こっちに向かって突進してきた。
「樹君のえっち!!!」
思い切り俺の頬を手のひらで叩く七海。
生身の体じゃないから当たるわけがない。
だけど、なんでか叩かれた頬が痛かった。
それから
七海は桃子の予備の制服に着替えた。
胸が少し足りないようでだぼだぼしている。
「見ないで!」
七海は両手で胸を隠しながら俺に言った。
・・・俺は警戒される対象になってしまったらしい。
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