【完】俺が消えてしまう前に
「七海、どこだ」
俺自身、
記憶を毎回思い出すたびに
"彼女"への想いも
持ち始めていた。
だけどそれは今の俺の想い。
そばに七海がいるから
"彼女"が気になりだした。
「言わせてくれよ七海」
本当に急な事かもしれない。
だけど、
きっと心の中では
出会ったときから決まっていたのかもしれない。
「七海ー!」
"彼女"の名前は
木戸七星-キドナナセ-
年齢25歳。
俺とは血の繋がっていない家族だった。
そして、
旧姓は水島七星-ミズシマナナセ-
七海の実の姉。
顔が似ているのは遺伝、
性格が似ているのは偶然。
もしくは必然。