てのひらを、ぎゅっと。
プロローグ


ねぇ………こうちゃん。


ごめんね?

 
私のこと、嫌いになっていいからね。


まだ中学生の私には、どうすればいいか分からなかったの。


でも、ただひとつだけ言えること。


こうちゃん、幸せになってね。


可愛くてキレイな奥さんと、愛らしい子供とそれからこうちゃん。


………幸せな家庭を築いてね。


好き。大好き。こうちゃんが愛しい。


ありがとうね。


こうちゃんは私の初恋であり、最後に愛した人でした。


「別れよう」


こうちゃん、愛してます。


私とこうちゃんの絆は、ずっとここにあるからね。


だから今は、さようなら。


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