てのひらを、ぎゅっと。
時刻は夜7時。
私は今、お父さんとお母さんに送るメールを作成している。
こうちゃんの両親には私自身、付き合ってる時に何度か家にお邪魔して、お世話になっていた。
私の病気のことも知っているらしい。
だから、快く泊まることの許可を出してくれた。
きっとこうちゃんの両親も分かっているのだと思う。
私がもうあまり長くないことを。
【今日、こうちゃんと病院に
泊まりたいと思ってます。
先生からはちゃんとOKもらってるよ。
………やっぱりダメかな? 】
簡単な短いメールをふたりに一斉送信。
5分ほどして、お父さんより先にお母さんからメールが返ってきた。